ストロングスタイル・同人誌即売会の開き方【前編】

2023/4/2 オープンβとして公開

私は同人誌即売会に出会って、すごくいい思いをしたほうの人間だから、今もこうして同人誌即売会を主催して運営している。その方法を残そうと思う。

謝辞
スタッフのみんなへ、ありがとう

1.はじめに

私は同人誌即売会を年に2、3回のペースで主催して開催しています。
これまで開催した都市は東京、大阪、京都、名古屋で、すべて遠征で主催業務をしています。

同人誌即売会を個人で主催する人も少なくなりました、しかし中小規模の同人誌即売会こそが、初心者の受け皿となっていることも事実だと私は信じています。
これから同人誌即売会を主催したいという人に向けてこの文章を書きます。

本稿では、

  • サークル30から50スペース
  • 一般参加者とサークル合わせて100人から200人動員

くらいの規模を目安として話を進めます。このくらいの小規模な同人誌即売会を開く方法です。

本記事では基本的に「当日のスタッフは別として、開催まで一人でやりきる」というコンセプトで書いています。
なぜならば、細かく分業にした即売会はことぐごとく失敗し、空中分解し、遺恨を残したまま退場していったからです。
上記程度の規模であれば一人でできますし、実際に私は開催まではほぼ一人でやっています。

世の中にはいろいろなやり方があります。もちろん数名のグループで運営して上手くいっているところもありますし、私のこの記した方法が全てではありません、全然違うやりかたをしているイベントもあるでしょう。

私の開催する同人誌即売会はかなり古式ゆかしい方法です。各所の電子化はしましたが、オールドスクールと言っていいでしょう。私がオールドスクールな方法を習い、そのまま熟成させたやり方です。

各々自分のやりたいイベントにどのようにフィットさせるかは、各々で考えてくだされば良いかと思われます。

ストロングスタイルと名乗っているのは溢れる猪木イズム、イベントのコアな部分のみを抜粋し、装飾的なものを廃し、作業を標準化して一人でやる、というコンセプトの現れです。

2.必要なもの

同人誌即売会を開くために必要なものがいくつかあります。まず根本として開催までこぎつけるために必要な最低限のものを羅列します。

  • 最悪なくしてもいい現金20万円
  • 銀行口座
  • Googleアカウント
  • 当日手伝ってくれる5人の仲間

これだけです、これだけあればなんとかなります。

それ以外にあったらいいものとして、相談に乗ってくれる熟練者がいるととても助かります。
主催はなにかと判断をする機会が多いので、誰かに相談したくなることがあります、そういうとき同人文化についてちゃんと知っている人が一人ほしい。
でしゃばりの軍師様はいらないです、悩んでいる事柄について一緒になって考えてくれる人が必要です。実務を手伝ってくれなくていいです。悩んで投げかけたときだけ、一緒に答えを考えてくれる、そういう人。

当日のスタッフ、つまり休日を潰してタダ働きしてくれる5人の戦士との友情も含め、
このあたりの人間関係の構築は出来てほしいです。
忌憚なく言えば、同人誌即売会というものは人づきあいの塊です。
同人誌即売会は人を集めるための催事であり、人が集まるから催事としての意味があるのです。他人とのコミュニケーションが嫌いであれば、一般もしくはサークル参加者であるほうが幸せです。

それなのになぜ「開催まで一人でやりきる」というコンセプトを掲げているのかは理由があります。
単純にリソースの無駄なのです。
いちいち●●担当だのxx担当だのといって部署制にすると、部署ごとの歩調を合わせるためのディレクション作業が発生しますし、小規模のイベントで部署を分けるほどの作業量はありません。
会場借り受け担当者と募集担当者を分けるなど愚の骨頂です、何の意味があるんだ?
やりたいことは同人誌即売なのか、組織ごっこなのか考えてください。組織ごっこをやっていたチームは私の知る限りみんな死にました。

30から50スペースくらいのイベントの準備なら一人でできます。慣れていれば100から200でもできるでしょう。そのくらいの作業量です。
一人でやりきる覚悟をもってあたってください。

また、即売会を主催しようとするあなた本人が、同人誌即売会のスタッフ経験があるほうが良いです。コミケ以外のスタッフがいいでしょう、コミケは規模が大きすぎて参考にならないので…。
誰かツテがあるのであれば、頼み込んで中小規模の即売会のスタッフをしてください。
そして会場のカギを開けるところから、設営、実施、撤収、そして会場のカギを返却するところまで見てください。見たことがあるのかないのか、知っているか知っていないかでは話がぜんぜん違います。
ツテがないなら、どこか飛び込めそうなところに飛び込む度胸を出してください。
柴千春曰く、度胸と根性なんてカンタンなもんよ、度胸と根性出しゃいいんだから。です。

印刷に関する知識も少し必要です、カタログを作らなければならないので。カタログを作らない方式ならいいですが、私は作ったほうがあとあとまで残ると思っています。なので同人誌の1つくらい作った経験があるほうがいいでしょう。これも人に頼らないほうがいいです。カタログも自分で作ってください。カタログ担当がバックレたために開催できなくなったようなイベントもありました。

厳しいものの言い方をしましたが、私は同人誌即売会の主催に求められる能力とは、適性だと考えています。単純に向ている人と向いていない人がいということです。
事務能力、お金、コミュニケーション能力というものは個々の事象に対応する能力でしかありません。どれも必要ですが、どれも人並みであれば問題ありませんし、能力が突き抜けている必要はありません。そのくらい作業を標準化したつもりです。
つまり、向いているか向いていないかという話なだけですので、向いてない=能力がないではないのです。逆もそうです。なんとなく向いている人と向いていない人がいる、それだけの話です。

2.1開催までの準備期間について

本稿にあるような準備をいつから始めたらよいのか、という話です。
これは主催をする人によってマチマチです。
私は6か月かけて準備しますので、この記事も6か月かけて用意するものとして書きます。

突発系が得意で3か月でやる人もいるっちゃいます。逆に1年かける人もいます。
私の場合なぜ6か月かといえば、会場を予約できるのがそのくらいからだからです。これは会場によっては1年前だったりすることもありますし、6か月前に空いている場所でやっているだけだったりもします。1年先の周りの予定というとなかなか見通しがつかないので、じゃあせめて6か月で、といった感じ。都心部などで予約開始が1年前の場合、1年前にですでに会場争奪戦になる場合もありますが、会場だけ押さえておいて何をやるかはまた後日決めるというようなやりかたをしている人もいますし。毎年何月の第n日曜日にやると明言して、その日に会場をとれるように動くという人もいます。

6か月前に動き始めたとして。そこから告知の絵を発注して受領して、実際に告知と募集を始めるまでに1か月、サークルの募集を開催1か月前には切り上げたいので、だいたい3~4か月ほど募集をかけることができます。だいたい6か月前から動くのが余裕もあるし、準備が長すぎるということもないかな?と思いますので、6か月という期間で説明していくことにします。

逆に準備期間が3か月だとサークル募集にかけられる時間は1か月くらいになります。
流行のジャンルなどで突発的にやる場合が多いですが、まあ最初のうちはマネしないほうがいいです、ちょっと忙しいので。慣れてからやりましょう。

3.会場をとろう

同人誌即売会は、場があって、人がいて、本があって成り立ちます。
まずば物理的な”場”を用意する必要があります。会場を借りましょう。

会場にはいくつか欲しい条件があります。

  • 適切な床面積があるか(それでいて変則的な形をしていないか)
  • 適度な金額で借りれるか
  • 他の同人誌即売会の実績があるか
  • 待機列を形成することができるか
  • 宅配による搬入ができるか(できないなら別の方法を使います、後述)
  • 備品の確認
  • 個人で借りることができるか
  • アクセスに無理がないか

細かく挙げるとキリがないのですが重要なのはこのあたりです。

そして最後に

  • 日程を決める

です。

一つづつ説明します。

3.1床面積

まずは床面積です。
答えから言ってしまえば50サークル前後で約200人動員であれば、200~250平米くらいの床面積が必要です。180平米だとちょっと狭いくらい。

ここで秘伝の計算式を紹介しましょう。
会場の平米数を4で割るとだいたいの配置できるスペース数になります。
250平米÷4=62ということで、62スペースくらい置けます。
あくまでも目安です。柱の有無や会場の形でも左右されます。

実際に配置をしてみて考えてみましょう。まず方眼紙エクセルを用意します。
(エクセルがなければOpenOffice系かGoogleドライブ内のスプレッドシートを使うがよい)

1マスを45㎝四方の床として扱います。これは机1本が奥行き45㎝×幅180㎝という規格が大多数であるためです。つまり机の長さとは奥行き45㎝×幅45㎝+45㎝+45㎝+45㎝なのです。なのでエクセル方眼紙4マスで机1本、2サークル分です。方眼紙なのでタテでもヨコでも配置できます。ほんとにこの大きさのテーブルがあるのかは会場に問い合わせてください。

あとはエクセルの方眼紙を会場の大きさにあわせて、罫線で囲って中に机を並べるだけです。
会場の大きさが書かれた図面は、配布している会場もありますし、なければ会場に問い合わせて貰います。だいたいはあります。それでもなければ見学を申し込んで実測してください。

実例を示しましょう。東京の綿商会館4Fの図面です。
メイン・サブホールで計287.1平米、サブホールは待機列用とコスプレ更衣室にとっておきます。
なので実際のメインホールは約255平米になります。

サークルNoがバラバラですが気にしないでください、52スペース入りました。
しかもかなり余裕の配置です。机の後ろのサークルスペースは3マス分あるので1.35mあります。通路は1.8mあります。かなり余裕ですね、まだコロナの余波がある時期のものですので隙間を多めにとっています。

次は大阪のシキボウホール・大ホールです。
90坪なので297平米ですが、ステージ裏のバックスペース込なので実質250平米くらいです。
また別室として100平米くらいの小ホールを格安で借りることができるので、待機列用に借りています。(図には書いていません)

46スペース配置しています。こちらはバックスペースも通路もかなりの余裕ある配置をしています。詰めて島2本(2列×島2本)にすれば60スペースくらい配置できるでしょう。

大きくなっても考え方は同じです。
京都パルスプラザ・第一展示場の700平米でこんな感じです。

175スペース入る計算ですが、実際に入れたのは118スペースです。これもコロナの時期だったのでスペースの間隔は空け気味です。(色分けなどは無視してください)
これも入れようと思えば180スペース弱は入るでしょう。

エクセルで配置を検討するといいことがあります。
きれいに形をととのえて、背景の罫線を消して表示させてスクリーンショットで画像化します。するとなんと配置図としてWebやカタログに使えるのです。
私はいつもこうしていますし、これらの配置図は実際に使ったものです。

こんな感じで必要な床面積とサークルスペース数を決めます。

3.2 金額が適度か

次は「適度な金額で借りれるか」どうかです。
立地や建物の新しさなどで会場を借りるための金額が違います。

基本的な考え方は、会場費をスペース数で割り算したものがサークル参加費になります。
だいたいサークル参加費用にも相場というものがなんとなくあります。
小規模のイベントであれば3000円から4000円くらいが参加しやすいかと思います。もっと安くできるならそれはそれで構いませんが、逆に小規模イベントで参加費が1万円とかになると厳しいです。

例えばですが50スペース募集で1スペース3500円なら、3500円×50スペース=17万5千円です。
実際に会場を探してみると、この金額がだいたい相場っぽいということがわかると思います。

かといってぴったり50スペース集まるわけではありませんし、募集スペース数に満たないことがあります。
そして会場費というものは、主催がいったん全額出して借りるものです。サークルを集めてから会場を借りるなんていうことはできません。先に場所を作ってから集めるものです、じゃないと日付が決まらないでしょう。
なので最初に「最悪なくなってもいい20万円」という数字がでてきたのです。
募集スペースが満ちるまで震えて眠るがよい。

ぴったり50スペース集まるわけではないので、赤字になることもあれば、黒字になることもありますが、どちらにせよ大きく外さなければ軽傷で済みます。黒字になるといってもスペースに限界があるのでそんなに大きく儲かったりしません。
一般参加者からカタログ代を徴収する等であとから清算すればいいので、だいたい250平米くらいで20万円以下くらいを目安に思っておいてください。15万円前後で済めば安いなーと思います。
それより高額ですと、なんらかのメリットがあったり、その差額を吸収できるであろう目論見が無いとしんどいです。例えば駅直結でアクセスがめちゃくちゃ良いとか。

同人誌即売会の基本は、かかった費用は参加者全員で少しづつ案分して分け合うという考え方です。
なので無理に高額なところはやめておいたほうがベターです。

3.3他の同人誌即売会の実績があるか

次の「他の同人誌即売会の実績があるか」ですが、あったほうが楽なのです。

貸しホールで検索するといろいろな貸しホールが出てきますが、
会場には同人誌即売会を開催するのに向いている会場と、向いていない会場があります。

例えばですが、演劇ホールとして設計されていてステージがある場合などは邪魔でしかたありません。搬入口が狭くて荷物を搬入できない、カフェが併設されている立食パーティ向けの会場、結婚式場で丸テーブルしかない……etc.etc、挙げればいろいろあります。
他の同人誌即売会の実績があれば、その会場は同人誌即売会を開催することが可能であるということの証拠であります。
べつに知恵と工夫でどうにでもなるのですが、慣れないうちは避けるほうがベターです。実績のある会場でやりましょう。

また、同人誌即売会の実績がない会場でやる場合は、会場の人に「同人誌の即売会とはつまりなにか」と説明する必要がある場合があります、私もしたことがありますが結構大変です。
同人誌の説明自体は難しくないのですが、同人誌即売会は「不特定多数が常に会場に出入りする」という事情や、送られてくる荷物が当日にならないとわからない、机の配置が特殊、そして成人向けの本を頒布する可能性がある等、同人誌即売会ならではの事情があるからです。
情熱と理性があればどうにでもなるのですが、慣れないうちは避けるほうがベターです。実績のある会場でやりましょう。

話は前後しますが、会場によっては商業イベントが不可だったり別料金(たいてい割り増し)だったりするケースがあります。同人は商業じゃないなんて言い訳は通じません。お金のやり取りが発生するので商取引のイベントだと扱われます。
実績のある会場は、商業イベントが可能で、割り増しがあったとしても予算内であることの証拠です。実績のある会場でやりましょう。

3.4待機列を形成することができるか

次の「待機列を形成することができるか」です、けっこう大事です。

開催すると、開場前に人が来ます、みんな売り切れる前に同人誌が欲しいのです。
小規模イベントであれば、そこまでの長蛇の列になることはないのですが(うっかり流行ジャンルにクリティカルヒットすると大変なことになりますが)、そういった開場前に着ちゃった人を並べておくスペースがあるかどうか確認が必要です。

階段に待機させるという手法をとるイベントがありますが、私はこれを良しとしません、事故の元です(消防法にもひっかかるんじゃなかったっけ?)。
また会場の建物の前の路上に列を作ることも良しとしません、本来は道路占有許可が必要です、まあ少しなら多めにみてくれるかもしれませんが、どのくらいの列になるのか予想できませんので。
あくまでも即売会は会場内で完結するべきであると私は考えています。

なので、会場に付随する別の部屋もしくはピロティやエントランスホールなどが利用できるかどうか確認しておく必要があります。
その点、同人誌即売会の開催実績のある会場はなんとかなるという目があります。やはり実績のある会場がベターです。

3.5宅配による搬入ができるか

次の「宅配による搬入ができるか」です。

これはつまり、宅配便を利用し、前日着で荷物を会場に直接送りつけてもよいかどうかです。
サークルの宅配搬入にかかってくる問題です。
できたほうが楽です。朝会場に行けばサークルの荷物が届いてる、あとはスペースに配るだけで楽です。
できないのであれば、開場近くの宅配便の営業所止めで荷物を送ってもらい、前日の夕方もしくは当日の朝に自家用車もしくはレンタカーで引き取りに行く必要があります。これちょっと大変。このあたりの実務はまた後述します。

宅配便による事前搬入ができるかどうかは開場に直接聞くか、ツテがあるならその会場を借りたことがある人に聞いてみましょう。

3.6備品の確認

会場に同人誌即売会を行うにおいて必要な備品は会場にあるか、そして貸してくれるかどうかです。
必要な備品とは、机と椅子です。あとホワイトボードとマイク+スピーカーの設備があると便利です。
極稀に無い会場があります(音楽ホール等)。
また、机と椅子についても無償で借りれる場合、有償の場合、一定数までは無償だが、それを超えると有償の場合、そもそも椅子と机が一定数しかない、など会場によってまちまちですので確認しておきましょう。
レンタルの机と椅子が有償の場合は、サークル参加費にインクルードする必要がありますので。

椅子と机が会場にない場合、別のレンタル業者から借りてくる必要があるのですが、そのときのレンタル代に加えて借りる・返すときの運賃まで発生します。なのでかなり割高になるケースが多数です。

以前、私に対して「SCの空き店舗スペース等で即売会ができないか」という意見を投げかけてきた人がいますが、あまり現実的ではない理由がこれです。
普通にイベントホール借りるほうが安上がりだったりするのです。

ホワイトボードはあったら便利ですが、なくてもまあなんとかなります。
マイク+スピーカーもほんとは欲しいですが最悪なければ拡声器があればなんとかなります。

それ以外に必要なものはほぼ文具類なので、机と椅子さえあれば大丈夫です。

3.7個人で借りることができるか

次に、個人で借りることができるかです。意外と盲点です。
条件に合うと踏んで、いざ会場に電話をかけると個人でのレンタル契約を断られることがあります、つまり契約には法人格が必要ということです。
借りるときに判明します。もうその会場はあきらめるしかないので特に言うことはないです。

あ、今更なんですけど、同人誌即売会をすることはOKだが、エロ本を売ってもらっては困るという会場が稀にあります。そういうことが発生しそうであれば確認しておくほうが良いでしょう。これもやはり実績のある会場がわかっているので楽です。

3.8アクセスに無理がないか

最後に「アクセスに無理がないか」です。今更っちゃ今更なんですけど。
東京23区内・大阪市内・京都市内であればまり心配しなくても良いのですが、たまに駅からめちゃくちゃ遠い会場があります。地方や名古屋なんかに特に多いのです…車文化が前提みたいなの。
そういうのは外したほうがいいです。安かったりするんですけどね、そもそも人が来ないと成り立たないので。
地方なら場合によっては候補に入れますが、土地勘が要りますね。

3.9日程を決める

そして最後の「日程を決める」です。
実はここが最大のネックであり、難しいところです。

まず、開催日は休日であることが望まれます。週の真ん中の祭日などは避けたほうが良いでしょう、人が来るかどうかが博打です。ということは土曜日か日曜日にやるしかありません。

1年365日で、7日のうち2日が土曜日か日曜日です。なので年間約100日間が土日です。日曜日だけに限るなら50日です。
ここからコミケと被る盆と正月を除きます、オタクが全員コミケにいくわけではありませんが、同人誌即売会の最大規模のイベントです、日程が被っていいことはほぼ無いです。
それに盆と正月にコミケに行かないオタクは普通は家にいるか帰省するか旅行します、盆と正月ですから。

次に、一次創作のジャンルであれば、コミティアを外してください。
一般参加者はさておき、サークルが集まらない可能性が高まります。
二次創作ならコミティアと被ってもやってやれんくはないですが…判断はお任せします。
二次創作であれば二次創作が集まるような大きなイベントは避けてください、
PIO大展示やビッグサイトやインテックス大阪、みやこめっせなど、大きな会場で開催される大規模な合同祭等です。女性向けであればスパコミ等です。
つまりGWやシルバーウィークもほぼほぼダメです。

あとは同じジャンルのイベントを同地域(関西とか関東レベルで)で被ると、単純に食い合いになります。相手の方が合同などで規模が大きければ食われます。というかサークルにとっても一般にとってもメリットがないので避けたいです。

ではこれらを除いた土日とはいったい何日残るのでしょう!?

どこで、どんなイベントが開催されるのか、最大限にアンテナを立てて情報を収集してください。ありとあらゆるツテを使ってください。場合によっては直接予定を聞きますし、事前に同じジャンルの主催に仁義を切っておくこともします。そしてなるべく大きなイベントとは被らないように祈ってください。

私はだいたい、2月、3月、4月、6月、9月、10月のどこかに入れることが多いです、これも大きなイベントと被らない日にやります。

覚悟がきまったら、エイヤア!と日程を決めるのですが、その日に会場が空いているとは限らないのです。
そう、会場は争奪戦です。同人誌即売会以外にも企業の展示会や会議や学会やなんやかんやでホールは需要があります。しかも国内のホールは減少傾向にあり取り合いです。
会場によって何か月前から仮予約受付などの条件がいろいろ違うので、ありとあらゆる手段とツテを使って確保してください。

以上が、会場を借りるときに気を付けたいポイントです。
これを踏まえて、ココを借りようと決まれば、会場が指示する方法で連絡をとって借りてください。総じていえば、同人誌即売会をやったことがある会場を選んで、空いている日付を探すという方法が現実的です。

会場を借りるとお金を払わなければならないのですが、完全前払いで一括支払いの会場と、予約金だけ払って残りは後払い、完全後払いなど会場によってさまざまです。
どちらにせよ一旦は主催が全額払うので、前途した20万円くらいのお金はやはり必要です。

借りることができれば次のステップです。さあもう後戻りはできねえぞ!やるんだ!

4.人を集めよう

同人誌即売会は、場があって、人がいて、本があって成り立ちます。
物理的な場を用意したら、次は人を集めます。

一般参加者とサークル参加者です。

  • 告知絵を頼む
  • Webサイトを作る
  • Twitterアカウントを運用する
  • 実際にサークル募集をはじめる
  • 物理的な紙のチラシについて

書いていこうと思います。

4.1告知絵を頼む

まずはイラストを依頼しましょう。
いわゆるチラシ・フライヤーを前提とした絵です。
別に無くてもできますが、あったほうが便利です。
後述するWebサイトやTwitterアカウントのアイコンやヘッダーの画像などにも流用させてもらいましょう。
だって絵が1つもないサイトって寂しいやん。
実際にフライヤーを印刷するかどうかは後述しますが、例えばイベントカタログの表紙にそのまま使ったり、当日のポスターにすることもあります。
なので、ともかくB5版サイズの絵で発注するほうが後からなにかと便利です。

誰にどう依頼するかはお任せします。
ご自身で描かれるならそれでもいいですし、ツテがあるならそちらを、お金で解決するならお金で解決してください。
B5で350dpiの告知絵が1枚あればなんとかなります。そこから切り出してTwitterアイコンなどにします。

当然ですが、告知に使うので表面に「いつ・どこで・どんなイベントをするのか」わかりやすく書いておくほうが良いでしょう。もちろんあとからポスターや表紙にするのでレイヤーは分けておいてもらいましょう。

ウチのイベントではこんな感じ。

4.1.1チラシについて

チラシについて書きましたが、チラシを実際に物理的に印刷するかどうかは悩ましいところです。一応私は毎回500枚ほど印刷しています。500枚程度ですと片面フルカラーで3000円くらいで印刷できるので。

500枚ほど印刷したものをどうするかといえば、私は自分がサークルとして参加するコミケで自分の卓に置いて配る程度のことしかしていません。
というのもコロナウイルス感染症対策でチラシがお断りされていた事情もありますし、自分が主催しているイベントがある程度認知されているからという判断もあります。つまり慢心しています。あとは私が地方在住なので、しょっちゅうしょっちゅうチラシの配布に出向くことができないのです。

昔は違いました。
今から20年ほど前、まだイベントの申し込みが電子化されていなかった頃は、チラシの裏面が申し込み用紙を兼ねていて、チラシの裏面に書き込んでそれを郵送していたのです。
(なので書き込みにくいコート紙とかで刷ると怒られました、上質紙にしろって)
なのでチラシというものは最重要でした。当時はまだTwitterなどもありませんでしたし。

今から1からはじめようというイベントでしたら、印刷して方々で配布してもいいかもしれません。

同人ショップに頼めば掲示してくれたり、チラシ置き場に置かせてもらえます。
また関連するジャンルや近いジャンルの同人誌即売会に出向いて、チラシ置き場への設置や、スペースへの配布などを行うことで、少しでも認知してもらえる可能性が高まります。

しかしコスパでいえばかなり分が悪いです。チラシそのものは安いのでどうということはないのですが、チラシを見て来てくれる人というのはけっこう少数のようです。
自分のイベントでチラシ置き場を設置しますが、チラシを持ち帰る人は少数です。またサークルも机の上にあるチラシはほぼ捨てられます。もちろん持って帰る人もいますし、しっかり見る人もいます。比率として分が悪いという意味です。
(このあたりデータとしてはっきりと提示できるものがないので、私の経験上の感覚として受け止めてください)

そしてチラシを人力で配布するというのはかなりのマンパワーを要します。
一般参加者が1人でも増えるように、サークルが1つでも増えるようにとやる努力は無駄ではありませんので、そういう意味でやるのでしたら……頑張ってください。
他の小規模イベントに赴いて、参加しているサークルに対してアピールするためにという意味ならけっこうアリだと思います。
また、あるサークルに営業をかけるとして、手ぶらで言うのもナンです、そういうときに名刺代わのチラシがあると全然違います。

というわけで、チラシそのものは印刷するほうがいいでしょう。
何枚刷って、どのくらいバラまけるかはご自身の手間と勘案して決めてください。

ちなみにですが、印刷するならB5が良いです。同人誌と同じサイズが良いのです。
下手にA4などの同人誌より大きなサイズで刷ると、折曲がったりするので。

4.2Webサイトを作る

まずはイベントがありますよという告知をしなければなりません。
そのためにWebサイトを作りましょう。
いつ、どこで、どんなジャンルの即売会をするのか告知をするためのサイトです。
またイベントが今どのような進捗にあるのかというお知らせを発表したり、サークルを募集したり、サークルの一覧を載せたりなどに使います。

どういうWebサイトを作るかということは各々考えてください。
私はレンタルサーバーにWordpressをつっこんで作っています。なんとドメイン付きの贅沢仕様です。手でHTMLをポチポチ打ってもいいですし、WIX.comなどのサービスを利用する方もよく見られます。

ちなみにですが、私が運営しているイベントがこちらです
関西めしけっと
伺かアニバーサリー

4.2.1Webサイトの内容について

Webサイトを作りましたら内容を埋めます。

Webサイトの内容を詰めるということは、イベントの開催内容を決めるということでもあります。

まず1ページ目に、「いつ・どこで・何のイベントをするか」をわかりやすく書いてください。
詳しい日付はコチラ!などのように、アクセスしてくれた人に能動的にネットサーフィンしようとしてもらおうという考え方ではいけません。
思っている以上に人はめんどくさがりです。1ページ目に欲しい情報がないとすぐにどこかにいってしまいます。

そこからページを分けて、

  • 一般参加者もしくはすべての参加者への詳しい案内・注意事項
  • 開催時間
  • サークル参加案内
  • 参加サークル知覧

などを整備してください。

ぶっちゃけて言います。
ヨソのサイトをパクってください。
まったくの0から自力で内容を構築するには無理があります。
文章などは自分の言葉に書き換えたほうが良いかもしれませんが、パクって怒る人はいないと思います。居ないよな?これを読んでいるすべての主催者連中、許せ、後輩のためだ、パクらせろ。いいな?
前述の私の運営しているサイトなら好きなだけパクっていいです。

開催時間についてはタイムテーブルを組む必要があるのですが、実務的な内容ですので詳しくは後述とします、後の章で説明します。
ここではとりあえず11時半から15時までとしておきます。
50スペースくらいの小規模即売会なら3時間もあれば十分です。
これが12時~15時半になるとなんだか短いような気がしてブーイングがでます、なので正午を跨いで11時半とします、するとなぜかブーイングが出ません。なんでやねん。
あとから説明しますが、実務的にもこんなくらいなので、だいたい3時間が目安と思っておいてください。

特にサークル参加案内は、堅苦しい言い方をすればサークルに対して契約内容を提示しているページに相当します。なのでどういった文章が必要なのかよくよく他人のところを見て、自分のイベントにむけて消化します。

また、すべての参加者に共通する注意事項も注意深く他のサイトを参考にして、自分の物としてください。
同人誌即売会はすべての参加者は平等です、ですが主催には参加者を律する権利と義務があります。俺が法だ!
なにをどう守らせたいのか、注意させたいのか、何が自由なのかキッチリ決めてください。

  • 参加費用
  • 参加資格
  • イベント開催時間
  • 参加までの手続きの流れ
  • サークルカットのテンプレート
  • 注意事項
  • コスプレについて(後述)

などの内容が必要です。注意事項などは、複数のイベントのサイトを見て参考にしてください。
何を気を付けてもらわねばならないのかがわかると思います。中には「こんな当たり前のことまで書かなければならないのか」と思うようなこともあるかもしれませんが、イベント運営とは半分は事務作業でもう半分は悪意との戦いであるということを覚えておいてください。

4.3Twitterアカウントを作る

2023年現在、オタクがもっとも多数生息しているSNSといえばTwitterです。
なのでTwitterで告知アカウントを作ってください。

この文章は2023年初頭に書かれています。今後のSNS業界がどうなるかはわかりません。
しかしTwitterには強みがあります。まず外部からの検索に強いのです。
Twitterはログインしなくてもすべてのインターネットに垂れ流しになっています。だから検索に強いのです。

そしてアクティブなオタクのユーザーが多いです。
なのでまずはTwitterのアカウントを作り、告知のために運用してください。

4.3.1Twitterの運用について

私はWeb界のマーケティングの専門家ではありません。
なので以下の内容が最適かどうかはわかりませんが、参考にしてみてください。

Twitterアカウントの運用で最も大切なことは、認知されることです。イベントが認知されなければ元も子もありません。
まずはアピールしたいジャンルの作家をフォローしまくってください、凍結されないくらいに。そして作家であろう人のお絵かき等や、文字書きであろう人の考察なんかにファボの爆撃をしてください。めっちゃふぁぼってください。

ふぁぼはタダや!ぼけーっとTwitter見ながらポチポチ押すだけで相手に通知が飛ぶ!最高や!

そんな感じで、相手に自分の存在を気づかせてあげてください。
RTは微妙です、センシティブな作家に対してRTは意味が重いので、慎重にしてください。
ただし、イベントに関する告知やポジティブな意見などはどんどんRTしてあげてください。

あとはこんな感じで、1ツイートでイベントが「いつ・どこで・どんなイベントなのか」わかるようにツイートして、これを固定にしてください。
画像がついていると単純に目立つので、なにかしらの画像があるとベスト。
そして定期的に再投稿したりRTしたりしてください。

投稿のタイミングは朝の7時台、昼の12時台、そして夜のどこかが最適です。
通勤時間、昼休み、夜にTwitterを見る人が多いので。

Twitterのヘッダーやアイコンもきれいに整備してください。
(関西めしけっとの6回目が終わって次の7回目の告知前の状態なのでヘッダー画像と名前がチグハグな点はご容赦ください)
Webサイトもそうなのですが、ちゃんとしている感が出るように作ってください。
この辺が雑だと、来た人が「このイベント大丈夫かな~?」と思ってしまうのです。
ウケを狙った余計なギャグとかいらないです。真面目にやってください。

「なんだかしっかりしてそうだ」くらいに思われるようにしてください。

4.3サークル参加を募る

さあいよいよサークルを募集します。最初にあげた必要なものの銀行口座とGoogleアカウントが火を噴くときがきました。

本稿で説明する同人誌即売会は申し込みをすべて電子化しています。したがってすべてインターネットを介してやりとりします。私も過去には郵送での受付を募っていた時期がありましたが、最終的に0サークルになりましたので、現在は郵送では受け付けていませんし、こちらから郵送でなにか送ることもしていません。もういいと思います。めんどくさいし。

サークル参加要項と募集期間を決めるところから順を追って説明します。

4.3.1サークル参加要項

サークル参加要項をWebサイトに明記しておく必要があります。サークル参加要項というのは、つまり「どういったサークルをどのように」募集するかということです。

ジャンルオンリーなら当該のジャンルの頒布物が1つ以上あることという要項が必要です。
その他の注意事項などをWebサイトに書いておく必要があります。

ここも、まずは他のイベントをパクってください。
そして自分のイベントには何が必要で、なにが必要でないか考えて、自分のイベント用にフィットした要項を作り、そしてWebサイトに掲示します。

  • サークル資格
  • 注意事項
  • サークル参加費用
  • 募集スペース数、合体等について
  • サークルカットのテンプレート

等が必要です。

サークル資格というのは、つまりどういうサークルが参加してよいかということを書きます。
例えば、ジャンルオンリーなら当該するジャンルに関係する頒布物を1つ以上あること、などが必要です。また代表者が義務教育を終えていることなど、そして社会的良識を遵守し、公序良俗に反するものを頒布しないこと等を要求しておきます。

それ以外の注意事項も書いておきます、頒布物のチェックをすること、キャンセルできないことや、電源の使用ができないことや、ポスターの壁針の注意などなど、これも細かくなりがちですが、なるべく簡潔に書いておいてください。要はサークルが参加する段になって「聞いてねーよ」とならないように必要な項目です。

サークル参加費用は、会場についての項目で述べたように会場費を募集スペース数で割ったものです。だいたい相場というものがあるので、極端に安かったり高かったりしないほうが良いでしょう。また、その価格で何人まで入場できるのかも書いておきましょう。たいていは二人までとしておきます。

募集スペース数も改めて明記しておきます。サークル参加者がどのくらいの規模感なのか知りえるために書いておきます。最近は死語になりましたが、過去は直接参加サークルと委託参加サークルという2通りの参加方法を用意していたイベントが多くありました、もちろん参加費用その他諸々が違います。委託参加とは本だけをイベントに送り付けて、頒布はスタッフが行うという参加方式でした、人的リソースを多く必要としますが、当時は同人ショップというものがなかった時代です。現在は人的リソースのほうが貴重ですし、委託をするなら同人ショップかboothなどのサービスを利用すればいいので、別に同人誌即売会でやらなくてもいいと思います。まだ僻地開催などでは需要があるっぽいですが、かなり大変です。

合体についてですが、合体とはつまり隣になるサークルを指定するということで、特に手間でもないので割増料金とかはもらっていません。ただし必ず「合体希望は両方のサークルがその旨を記してください。片方だけでは受付できません。」と書いておいてください。これも必ず必要です。

サークルカットのテンプレートも用意しておきましょう、そして提出するときのフォーマットも指定します。サークルカットの大きさは、カタログを作った時に1ページに何枚収まるかをちゃんと計算した上で大きさを決めます。このあたりは印刷に関する知識が必要です。そっちの説明まですると長くなるので省略します。まあ1割くらいのサークルはフォーマットを無視してきますがメゲないように。イベントを運営していると、いかに人間が説明書を読んでいないかを痛感すると思います。

4.3.2サークル募集期間

そして募集期間です。募集期間をどうするかというと、開催日という締め切りが決まっているので、そこから逆算して決めます。

まず、開催当日にはカタログが到着している必要がありますし、それまでにWebサイトでサークル一覧や配置などを公開している必要があります。カタログも通常の同人誌印刷に入稿するので、だいたいイベント2週間前が締め切りになります。それまでにカタログの編集を終えている必要があります。

カタログの編集をするためには、サークルカットが出そろっていて、サークルの配置を決めている必要があります。ここをどのくらいの期間が欲しいかという話ですね。サークルはまあまあ締め切りを守らないので、募集を締め切った時点でカットが出そろっているかは微妙です。サークルカットの催促をするかどうかはお任せしますが、ないと頒布物が解らないので配置がしにくいのです。まあなんやかんやで2週間くらい見ておきましょう。

ということは、だいたいこんなイメージです。サークル募集開始はいつでもいいでしょう、会場がとれて告知をしたらなるべく早くでいいです。早く始める分には特にデメリットがないので。(サークルが集まったらもうイベント中止はできないけどね)

ということで、サークルの締め切りは開催1か月前になる計算です。そのくらいになります。

しかし、正直に言えばサークルの申し込みは早ければ早いほど嬉しいのです。会場費が前払いなので、とっとと資金を回収したいのです、それにサークルが集まらないと不安ですので。というわけでサークル募集の締め切りは”先着”で開催2か月前くらいにしておきます。2か月前の段階で集まっていなければ、それまでに集まっているサークルは「スペース確定」ということにして、もう1か月延長ということにしておきます。そのほうが少しだけ集まりが良いです。少しだけだけどね。

4.3.3サークル参加フォームを作る

サークル参加を募集したと同時に、サークル参加者のための応募フォームを公開する必要があります。ここで必要になるのはGoogleアカウントです。

Googleのアカウントにはメール機能であるGmailと、オンラインストレージであるGoogleドライブがついてきます。Googleドライブにはさまざまな機能が付随していて、Googleフォームで募集フォームを作り、それを同じドライブ内のスプレッドシートに吐きださせることができるのです。超便利。しかも通知機能があるのでスマホに通知を飛ばすことができます。

まずGoogleドライブに移行し、新規からGoogleフォームを作成します、作成の仕方はググってください。いちいち説明しません。

だいたいこんな感じのフォームが作れます。

必要な項目は

  • サークル名
  • 代表者ペンネーム
  • メールアドレス
  • 代表者氏名(本名)
  • 住所郵便番号
  • その他連絡事項

あたりが必要です。あとは好みで追加してください。私はWebサイト上のサークル一覧から告知用のURLにリンクを受け付けているのでURLを入力できるようにしています。

完全に電子化しているのに、代表者氏名と住所郵便番号を必須で入力してもらっています。これは宅配搬入でトラブルになった場合の押さえとして入力をしてもらっています。例えば会場に搬入の荷物が来ているけれど、本人が来場できなかった場合に送り返すときや、荷物が行方不明になったときのための押さえです。

悪意に対する抑止力にもなりますので、住所氏名の入力を廃するという判断にはまだ至っていません。

さて、入力してもらったデータはGoogleフォームの解答欄からも見れるのですが、このままでは若干使いにくいので、Googleスプレッドシートに吐きだすように設定します。

するとGoogleスプレッドシート上にフォームの入力内容がタイムスタンプ付きでコピーされるのです、めっちゃ便利だし間違いがありません。これが無かった時代はエクセルに手入力してたんですよ。募集が終わった後はダウンロードして必要なところだけ残せばサークル一覧として公開できますし、配置の時にも使えます。

最後にフォームのリンクをWebサイトにくっつけたら完成です。

4.3.4申し込みのあったサークルと連絡をとる

先ほど述べたフォームに入力があったときに通知を飛ばすようにすることができます。通知をスマホで受けるようにすればすぐに気づくことができます。

申し込みのあったサークルとメールでやり取りを始めましょう。メールでサークル参加費の振込先を伝え、返信でサークルカットを添付で送るように指示します。

お申込みありがとうございます
サークル申し込みを受け付けました

・サークル参加費は下記口座までご入金ください

ナントカ銀行
ナントカ支店(店番xxx)
普通xxxxxxx
ドウジンタロウ

・送金者名の後ろにできる限りサークル名を記入してください

・入金後ご一報いただけると幸いです

・サークルカットはこのアドレスにメールに添付にてお送りください

・搬入方法等、サークル参加のご案内は追って送付させていただきます

・その他不明な点はご相談ください
以上よろしくお願いします

上記は私が使っているテンプレです。コピペして使っても良いです。

あとは返事を待ちます。実際に振り込みをしたときに連絡をくれる人は半分くらいですかね、銀行口座はネットバンキングが使える銀行が良いでしょう、毎日監視し、振り込みに気づいたらこれもメールで連絡します。

ありがとうございます

入金の確認ができましたのでご連絡いたします

引き続きよろしくお願いします

入金があったかどうかなどのチェックは先ほどのスプレッドシートの末尾の列に直接書き込めばOKです。それでも偶にチェック漏れがありますので、このようにメールで「入金を確認しましたよ」ということを送っておきます。そうすれば後からGmai内の検索で確認済みかどうかわかるので。つまりサークルとのメールでのやりとりの文頭には、必ずサークル名とペンネームを宛名として書いておくと、検索の助けになります。

ありがとうございます

入金・サークルカットの確認ができました

お手続きは以上です
開催2週間前までには案内を一斉送信いたします
よろしくお願いします

入金とサークルカットのどちらも確認できればOK。
サークル参加・搬入の案内もこのメールで一斉送信(Toは自分のアドレスにして、BCCに全サークルのアドレスをスプレッドシートからコピペしてどーん)します。

昔は郵送で案内とサークル通行証を送ったりしていましたが、不着などのトラブルにあいますし、50サークル分の郵便物を作るのは手間ですので、これも電子化しています。

やりとりはあくまでも事務的に行います。

言うまでもありませんが、これらの事務作業をしつつ継続してTwitter上等で告知や拡散、ふぁぼ爆撃などの認知されるための活動をします。

長くなりました、たぶん加筆したら2万文字くらいになるでしょう。いったん閉じて続きは別ページにします。