1と2を先に公開したところ「3月時点で夏までに終わるという認識は甘いのではないのか」とご意見を頂きました。
後出しなら何とでも言えらぁな。
当時の正直な気持ちをそのまま書いているのでその辺はご容赦いただきたい。
2月~3月頭くらいはとにかくCOVID-19という感染症が何なのかハッキリとわかっていなかった時期だったように思う。入って来る情報にはいろんな説があり、どれが本当かもわからない、オリンピックはやるって言ってるなしなぁ、とか、そんな感じだったように思う。
まあ、今更なんだけどさ。
今回は8月8日に実際に開催した、ガルパンオンリーをどうやっつけたのかというお話の前半。
ちょっと話は前後するが、ガルパンオンリーのサークル受付開始は3月20日だった。
- 2020年4月5日
本来開催するはずだった伺かオンリーの当日。
特に問題が発生したという情報は入ってこなかったので私も自宅から静観。
このままイベントそのものの告知は継続する。
- 2020年5月
感染症の先が見えない状況だが、粛々とガルパンオンリーの準備とサークル募集を続ける。
5月27日に会場側とキャンセル規定の再確認、日程の移動は可能か、開催は可能かなどの打ち合わせをする。
現時点で会場側から開催を断ることはない(非常事態宣言が明けた後の予定のため)との返答。
状況を注視しつつ、開催のために動くということで会場側と合意。
そういえばコミケもなかった、私はサークル当選していたけど本も作れなかった。自分の抱えているイベントのことで頭がいっぱいだった。
この頃から大規模も中規模も小規模もイベントが出来ず、同人誌が世の中に出ないような感じになってきた。
同人印刷所さんも大変だし、会場側も大変。
私は同人誌即売会が好きだ。同人誌即売会でたくさんの良い思いをしたし、たくさんの仲間ができた。できればこの趣味を続けたい。
このへんから、併催先のまどマギオンリーの主催であるすぢこ氏と山ほどメッセージで打ち合わせをする。
- 2020年6月13日
ガルパンオンリーのサークル申し込み締め切りの予定日、ちょっと余裕があったのでもう1週間ばかり希望者を募るという方針で締め切ることに。
やはりサークル数は減った、それでも参加して頂けるのはありがたい。
最終的にまどマギオンリー側と合わせて89サークル。会場に代々で詰め込めるサークル数の65%くらいの使用率。
むしろ感染症対策としてはこのままで、ということで適度なところで締め切り。
- 2020年6月25日
会場側より感染症対策のガイドラインが提示される。
ガルパンオンリーの会場は大阪府の行政系の持ち物なので、厳しくも充実の内容だった。
逆にこれがありがたかった。何をどう、どこまでやるのかという明確な指標となった。
2日ほどかけてすぢこ氏と提示されたガイドラインを同人誌即売会にフィットする形に整形する作業をする。
Googleドライブにスプレットシートを作り、ガイドラインを書き直す、どの案内をいつ出すのかというロードマップを作製する。
当時の打ち合わせの資料を今見ると、めちゃくちゃ焦ってることはわかる。
5日ほどかけて何度も洗い直し、アナウンス用の文章作成と作業を進めた。
めちゃくちゃ焦っている理由のひとつが、会場容積に対する人数制限について。
人数制限がかかることは予想していたが、想定よりも少ない人数だった。
このあたりは会場によってどういう計算をしているかが違うようだ。
人数制限の最大のネックとなったのはサークルスペースについて。
1SPが「180㎝机半分・椅子1脚・2名入場・追加椅子可能」という条件になっているのだが、すべてのサークルが2人で参加した場合、それだけで制限に達する可能性がある。
すでにサークルは締め切っているし参加費ももらっている。
なのでサークル参加の条件を変更したくない(≒サークルに損をしてもらいたくない)。
いつもなら当日にサークルが来るまで何人で参加かはわからないが、それだと当日あふれた場合いきなり困ることになる。
ということで、サークルには参加人数の点呼をとり、実際にサークル側だけでどのくらいの人数になるのか集計をとることにした。
コスプレも同様に事前登録制にした。
つまり、まずは私たち(主催)がイベントの参加人数を正確に把握する、ということ。
把握した参加人数によっては制限を掛けなくてはならないことになるということを含め、よくよく事情を説明して協力して頂き、落としどころを見つける作業をサークルを巻き込んでするという作業をするということでもある。
そのほかの作業として、手指消毒や検温などの現場での実務はスタッフが行うので、列の導線を整理しやすく、なにかあっても対応しやすいスペース配置にするということなどを考えた。
大阪コロナ追跡システムの利用も義務付けられていたが、これはむしろありがたい。
例えば同じことを自前でやろうとして自分たちで不特定多数の個人情報をキープするより5億倍楽である。
この時点で会場側から7月9日に状況がよければ規制を緩和するとの連絡ももらっていた。
すでに第一波は終息にさしかかったような雰囲気だった、第二波がこなければ…という話だった。
そうはならんかったな。
- 2020年6月27日
すべての参加者に向けて感染症対策の案内を告知。
サークルには個別に案内を送る。
実際に作られ告知した感染症対策についてというページがこちら。
(web.archive.orgのアーカイブより)
基本的には会場から提示されたガイドラインを即売会の言葉に直したもので、自分たちで必要だと思った項目を足したりといった内容。
状況が変化することを踏まえて、何月何日発表の第何版であるかの明記をすることにした。
まどマギオンリー側と内容は一緒。発表は連名で。発表はなるべく時間を合わせて。
会場から提示されたガイドラインは、会場が一般公開しているので探すと出てくる、リンクはしないが興味のある人は探してみて見比べると良いと思う。
アフターイベントは中止(例年だとジャンケン大会)。
また入れ替え制を見越してアフターイベント分だけ終了時間を延長した、これは後々裏目にでたかもしれないと思う(詳細は次章にて)。
サークル向けにはまず以下の文章で対策をお願いした。
サークル向けの参加レギュレーションの説明の第一弾である。
サークルスペースの対策について
マスクの着用をお願いします。
スペース全面にシールドやカーテン等を設定することに関しては規制いたしませんが、素材は難燃性のものを使い、転倒・崩落しないようご協力ください。
しかしながら、大掛かりなシールドを設置することは現実的ではないとの意見もございます。
当イベントではフェイスシールドの持参・着用を「推奨」といたします。
装着に関しては義務ではなく任意といたします。
どちらも簡易なものを本部でいくつか用意いたしますので、ご入用の際はお申し付けください。
また、定期的にスタッフが手指消毒に伺いますが、除菌シートなどのご準備をすることをお勧めいたします。
この辺の調整は難しかった。
この時期にサークルがスペースを設営するときにどうしたら?とよく話題に上がっていたのが、
・スペース前にシールド的な仕切りやカーテンを設置するか
・手袋をつけるか
・金銭の受け渡しはトレイを使うか
・見本誌の扱いはどうするか、等々。
基本的な方針として、”サークルスペース主はスペース内にいるものとする、すべての参加者はマスクの装着が必須であるというのは大前提だとする”という想定をスタートにして1つづつ考えてみた。
飛沫から身を守るためにスペース前にシールド的なものを設営することは、搬入する荷物の増大、また設営時間も圧迫する。
また、サークル側は座っているかもしれないが、一般参加者は立っているのである程度の高さ(170㎝くらい?)が必要。その上で転倒防止をしてできれば難燃の素材で……となると現実的シールド的なものを全サークルに義務化もしくは運営側で設置は非現実的と判断した。
サークルが自主的に設置することに関しては規制せず、安全確認のみ行うとした。
友人の感染症の専門家(どう表現していいのかわかんなかった、ありがとう)に、フェイスシールドは仕切り等の代替となりえるか確認。
上から下に向けて飛んでくる飛沫に対する一定の効果は期待できる的な返答をもらったので、調達しやすい、装着しやすい、価格の面が安いと現実的だったのでフェイスシールドを「推奨」とした。
手袋については、結局汚染された手袋で顔触ったら一緒じゃね?との意見もあったし、そもそも入り口で手指消毒するんだし、定期的な手指消毒をするほうが有効そうであるとのことで手袋必須としなかった。
金銭用のトレイも見本誌の扱いもサークルの任意での対策をお願いするとした。
レギュレーションが「無い」のではなく、無理のない範囲で出来る限りで講じてください。
その前提となる入口での検温、定期的な手指消毒、マスクの義務化は運営側で担保する、という形をとることにした。
スタッフからもたくさんの意見を貰った。
スタッフは13名+オブザーバー3名。
普段は一般参加者としてイベントに参加している者、サークル主、別イベントの主催をしている者、コスプレイヤー…etc、とメンツがそろっていたので様々な立場から意見出しをしてもらえたのは幸いだと思う。
整理して書いているのでとてもスマートに事を進めたように見えるけど、実際は焦りまくりで右往左往していた。
- 2020年7月4日
都内某所ので開催された某同人誌即売会に、スタッフとして参加。
実際に感染症対策をしながらの即売会をやるときのオペレーションについて確認させて貰えた。
実際に当日どうしたのかは、次回に続くとする。